ヘカバイオ株式会社(以下、ヘカバイオ)は、加齢黄斑変性症の中でもアジア人に多いポリープ状脈絡膜血管症(PCV)の治療のため開発されたBetaCurveの日本におけるライセンスおよび商業化の契約をSalutaris Medical Devices Inc.(以下SalutarisMD社)と締結しました。
同社が開発したBetaCurveは、Sr90(ストロンチウム90:放射性同位元素)を用いたβ線を眼球の裏側から照射できる形状の器具の先端に取り付け、黄斑部に発生した病変部にβ線を照射し、PCVの治療をすることを目的として開発された医療機器です。
本治療の最大の特徴は、現在一般的に行われている治療法である抗VEGF剤又は薬の投与で効果が得られない患者に対する治療、及び坑VEGF剤又は薬の投与回数の減少が期待できることです。
SalutarisMD社のExecutive ChairmanであるGeorge Mimura氏は、「ヘカバイオ社との提携により、PCVの発症率が比較的高い日本で従来の治療法では効果が見られなかった患者さんに対し、一定の治療効果が期待できる治療法を、将来日本の患者さんにお届けできる可能性ができた事を嬉しく思います。BetaCurveはアメリカ食品医薬品局(FDA)の治験用機器免除(IDE)認可のもと、日米両国における国際治験を開始するための準備をしております」と述べています。
ヘカバイオのCEOであるロバート クレアは、「今回のプログラムは、当社の放射線治療に関する経験を生かした、日本の医師や患者さんのための2つ目の大きな戦略的プログラムです。PCVは日本における医療ニーズの一つであり、BetaCurveは当社の取り扱い分野、経験からヘカバイオのポートフォリオに最適な案件であると確信しております。SalutarisMD社とのパートナーシップにより、国内の患者さんに治療が困難な疾患に対してシンプル且つ直接的な治療方法を提供することが可能となります」と述べています。
Salutaris Medical Device, Incについて
SalutarisMDは、慢性的な眼科疾患を治療するための放射線治療を専門とする臨床段階の医療機器企業です。
疾患や治療方法の詳細は当社サイトをご覧ください: http://salutarismd.com/(英語)
連絡先 George Mimura
メール: info@salutarismd.com
電話: +1 (520) 638-7518
ヘカバイオ株式会社について www.hekabio.com
ヘカバイオは、1992年に日本で設立された市場調査コンサルティング会社ジュニコン(現在は米国に拠点を移し、主に欧米で活動)と、2013年に同じく日本で設立された医薬・医療機器専門CROであるヴォーパル・テクノロジーズの2社の経験やノウハウを基に成り立っています。海外の革新的なヘルスケア企業とパートナーシップを組み、日本の満たされていない医療ニーズを埋めるべく、海外発の革新的でなおかつシンプルな治療法を日本の患者さんへお届けできるように活動をしているバイオ企業です。最初のパートナーシップ契約によりAlpha Tau Medical LTD.(イスラエル)が開発したα粒子線による次世代小線源治療であるAlpha DaRTの日本への導入を手掛けています。
豊富な経験とネットワークにより、海外のイノベーションの国内早期市場化を目指し、日本と世界との橋渡し役となるよう活動しております。弊社ネットワークを最大活用し、希少疾病や難病と戦っている患者様のニーズに応えるべく、あらゆる努力を惜しまず活動しております。
商号:ヘカバイオ株式会社
所在地:東京都中央区日本橋本石町3-3-16
代表者:代表取締役兼CEO クレア ロバート エヴァンズ
設立年月:2016年11月(2017年11月にヘカバイオ株式会社に商号変更)
事業内容:医療用医薬品・医療機器・体外診断用医薬品・再生医療等製品の輸入、開発、製造および販売
【リリース内の用語について】
加齢黄斑変性症
加齢に伴い、眼球の中で視力をつかさどる網膜の中心部分に位置する黄斑部において老廃物が蓄積する、あるいは新生血管が生じることで障害され、物が見えにくくなる病気です。黄斑を障害するメカニズムにより萎縮型と滲出型に分類されます。
ポリープ状脈絡膜血管症
日本人における滲出型の加齢黄斑変性症のうち約5割を占めるといわれており、網膜の中心部である黄斑部に新生血管および血管ポリープを認める疾患です。
ストロンチウム90(Sr90)
ストロンチウムの放射性同位元素の一つでありβ線を放出する物質である。半減期は約28年。
連絡先: 田中眞里
メール:info@hekabio.com
電話: +81 (3) 6205-7585
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